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頚椎椎間板ヘルニアと枕の関係

頚椎椎間板ヘルニアで悩んでいる方にとって、とても大切なものがあります。それは「枕」。人間は一日に約1/4を睡眠に充てています。睡眠中の姿勢が正しく保たれていないと、一日の1/4を首に悪い姿勢で過ごしていることになるのです。 頚椎椎間板ヘルニアの経過も枕によって大きく変わります。ここではヘルニアの予防・対策サポートになる枕の選び方をご紹介。枕選びに迷っている方は参考にしてください。

ヘルニアとは?ヘルニアでよくある症状

頚椎椎間板ヘルニアとは、首の部分の頸椎と頸椎を繋いでいる椎間板が壊れて飛び出すことによって、神経根や脊髄を圧迫してしまうことで起こります。

ヘルニアが発生すると、初期症状として首や肩に痛みやしびれが感じられ、その後、痛みとしびれが腕にも生じるようになり、細かな指先の作業が行なえなくなる、歩行が困難になる、首に激痛が走る、吐き気やめまいが起きるなどの症状が発生します。

初期症状の段階では、寝違いや肩こりと勘違いされることも多いですが、そのまま放置すると、日常生活にも支障をきたす症状が引き起こされるので、とても危険な疾患です。

スマホやパソコンを日常的に使う人はストレートネックになりやすい

頚椎椎間板ヘルニアの原因のひとつに、スマホやパソコンがあります。俯いた姿勢でスマホを長時間操作することや、悪い姿勢でパソコン作業を行なっている場合、頸椎にかかる負担はかなりの大きさです。

正常な頸椎は、S字のラインを描いていますが、俯いた姿勢を長時間続けていると、頭の重さの負担に耐えきれなくなり、頸椎は徐々に真っ直ぐになっていきます。この状態を、「ストレートネック」と呼び、ストレートネックになると、さらに頭の重さを支えることができなくなり、頸椎に大きな負担を強いることに。その結果、頚椎椎間板ヘルニアになるリスクが高まるのです。

頚椎椎間板ヘルニアと枕の関係

負担のない枕を選ぶことが大切

頚椎椎間板ヘルニアを予防・対策してくれる枕を選ぶ場合、大切なのは「負担の少なさ」です。枕の高さや硬さによって、寝ているときの頭の位置は変化します。頭が適切な寝姿勢で保たれないと、首に負担がかかって頚椎椎間板ヘルニアのリスクが高まってしまうのです。

枕は高すぎても引き過ぎてもダメ。高すぎると頚椎の頭に近い部分を、低すぎると頚椎の中段あたりを損傷しやすくなります。また、高さが適切であっても、枕の材質が柔らかすぎると頭を乗せたときに沈み込み、結局は首に悪い寝姿勢に。寝ているとき、どの位置に頭がくれば首に負担がかからないのかは人によって異なります。商品のうたい文句だけに惑わされず、自分の体型や体質に合った枕を探しましょう。

自分に合った枕はどうやって選ぶ?

頚椎椎間板ヘルニアの予防・対策には首に負担の少ない枕を選ぶのが大事。では、具体的にどんな枕を選ぶのがいいのでしょう?

ポイントになるのは「寝ているときの姿勢」です。寝ているときの頭の位置が高すぎても低すぎても頚椎に負担がかかってしまいます。つまり適切な高さに頭を保てる枕が頚椎にいい枕ということです。適切な高さとは、頚椎が曲がらず、自然に伸びた姿勢になる程度。頭の形状や首の長さは体格・骨格によって変わります。

そのため、枕を購入する際には一度試してみることが大切です。ネットで気に入った枕を見つけても、見た目だけで選ぶのはおすすめしません。実際に自分の寝姿勢にマッチしているのか、首に負担がかからない位置に頭が保持されるか、実物で試してから購入すると良いでしょう。

オーダーメイドの枕店では自分の体に合わせた枕の作成が可能。頚椎椎間板ヘルニアの予防・対策を万全にしたい方は、オーダーメイド店に一度相談に行ってみてはいかがでしょう。

自分に合った枕を使って予防

一度ストレートネックになると、頸椎を元通りにすることは簡単ではありません。そのため、普段からの予防が大切です。予防方法のひとつとして生活の中に簡単に取り入れられる方法が、自分に合った枕を使って予防をすること。

次のポイントをチェックして、今使っている枕が自分に合っているかどうか、確認してみましょう。

枕の高さ

適切な枕の高さを知るためには、2つのポイントがあります。1つ目は、耳の辺りの高さが床から10~15度程度の角度になっていること。2つ目は、顔と床の傾斜が5度前後の角度になっていることです。

枕の高さが適切であれば、寝ているときに、頸椎は理想的なS字カーブを描くことができます。枕の高さを測るときには、仰向けで寝ている状態で測るようにしてください。

枕の材質

ストレートネックと頚椎椎間板ヘルニアの予防のためには、少し硬めの材質を選ぶべきです。高反発ウレタン、低反発ウレタン、ポリエステル粒綿などの材質でできている枕が最適です。

ただし、高さ調整ができないものは、適切な高さを維持できない場合があるため、山形のものは避けるようにしてください。山が大きくない、平たい形の枕の方が、安定感がありおすすめです。

頚椎椎間板ヘルニアの緩和が期待されている枕

タオル枕はどれくらい効果が出る?

既製品ではなかなか自分に合う枕を見つけられないという人は、タオル枕を通ってみるのも良いでしょう。

タオル枕とはバスタオル等、タオルを巻いて枕代わりにするものです。メリットとして、タオルを巻いて作るだけなので手間もお金もかかりませんし、自分の体に合わせて作ることができます。低いと思ったらタオルを追加して適当な高さにすればよいのですし、高いなと思ったらタオルを抜けばよいので、自由自在に枕を調整し、「自分にマッチした」枕を作ることができます。しかし、高さが良くとも寝心地という点では良いとは言い切れません。使い続けているとタオルが薄くなり、次第に体・寝相とマッチしなくなっていきます。あくまでも「代用品」として考えておいた方が良いでしょう。薄くなってきたら、定期的に交換してください。一時的にタオル枕を使っている間、自分にマッチする枕を見つけるのも1つの手段です。タオル枕の使い心地が良く、首への負担が減少していると感じているのであれば、継続して使い続けてみるのも良いでしょう。

頚椎カラーを枕と併用する

頚椎椎間板ヘルニアをすでに発症していて、「いくら枕を調節しても痛みで目が覚めてしまう」という方は、頚椎カラーの併用をおすすめします。

頚椎カラーは首に巻くことで頚椎の動きを抑制できる医療器具。整形外科を取り扱っている医療機関でなら、自分にぴったりあったサイズの頚椎カラーを作成してもらうことができます。頚椎カラーを着けたまま横になると、枕の高さが合わなくなるので、新しい枕に換えるか、併用している間だけタオル枕を使用して対処しましょう。

適切な枕を使っているのにも痛みで眠れないという場合、夜中に寝返りを打ったり顔を傾けたりして頚椎が動いてしまっている可能性があります。頚椎椎間板ヘルニアでは、わずかな動きでも神経を刺激して眠りを覚ますほど強烈な痛みを生じてしまうのです。

ヘルニアを緩和するための枕を使用していても、寝返りや無意識に首を動かしてしまうのを防ぐことはできません。そこで頚椎カラーを併用し、枕ではどうにもならない首の負担を減らすわけです。

ただし、頚椎カラーには長時間使用すると首の筋力が低下して、痛みが悪化してしまうデメリットも。枕と頚椎カラーの併用を考えている方は必ず整形外科の専門医に相談して、使用期間の目安を立てておくのがおすすめです。

枕だけでなく日常生活にも気をつけよう

ストレートネックや頚椎椎間板ヘルニアの予防には、適切な枕を使うことも大切ですが、日常生活の中で注意することも必要です。

スマホやパソコンを長時間使っている人は、なるべく正しい姿勢を保ち、俯き加減にならないように気をつけてください。俯く角度が深くなればなるほど、頸椎にかかる負担は大きくなるので、正しい姿勢で生活するように心がけましょう。

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