首ヘルニアの手術とは?
手術の必要性と対象になる症状は?
首のヘルニアである頚椎椎間板ヘルニアは、手術を必要とするケースがあります。具体的には、重症患者や整骨院などの骨格矯正では効果があまり出ない患者、再発を繰り返す患者です。重症患者の特徴としては、手足・肩などのしびれや痛み、麻痺などの症状が出てきます。これは、首の骨と骨の間にある椎間板と呼ばれる部分が飛び出して、骨の周りにある神経を圧迫することで起こる症状です。
早期の治療によって負担を少なくできる
痛みやしびれといった症状が出ている患者は、整骨院などの治療では回復が困難となることが多く、早期治療の観点から手術を提案する医師が少なくありません。早期に治療ができれば痛みから解放されて、その後の生活の質も安定するので、患者にとって負担が少なくなるのです。
また再発を繰り返したり、整骨院や接骨院などの治療では効果が出なかったりする患者も同様に、根本的な治療を行なうといった理由から手術の提案をすることが多いのです。もちろん最終的な判断は患者にゆだねられます。頚椎椎間板ヘルニアは軽度や中等度であれば、手術の必要はありませんが、治療が長引けばそれだけ患者に負担が掛かることになります。長期間治療を行なっていくのか、早期解決を目指すかは患者次第なのです。
どんな方法があるの?
PLDD療法
椎間板ヘルニアの首の対する手術療法の一つ「PLDD療法」は、経皮的レーザー椎間板減圧術と呼ばれています。
DD療法は、針を椎間板ヘルニアの部分に刺し、レーザーファイバーを通して髄核をレーザーで焼きます。焼かれた髄核に空洞ができることで、痛みの原因となる飛び出したヘルニア髄核が減圧されて引っ込み、症状を軽減。手術時間は切開手術や内視鏡手術と違い、15分程度です。安静時間も2時間程度で、他の手術に比べると圧倒的に時間が短縮できます。入院する必要もありません。
これまでの椎間板ヘルニアの治療法は、入院して切開しなければなかったのですが、PLDD療法は従来のヘルニア治療法を覆す画期的なものと言えます。
切開治療
首は脳に血液を送る大動脈、手足がうまく機能するよう指令を送る脊髄、また首の側面には人体に12ヵ所あるリンパ節のうち2か所が集中しています。そのため首の背面や、側面からの切開はできません。
切開治療では、唯一切開が可能な喉ぼとけの下方を大きく切り開いて飛び出たヘルニアと椎間板を切除するという、かなり大掛かりな手術が必要になります。また切開手術は、1回の手術では一か所しか手術をすることができません。
ま切開手術をしてもヘルニアが再発してしまうケースもあります。その場合は再度、切開を行なわなければなりません。切開手術は、大がかりな手術になるために現在では比較的メスを入れなくて済む内視鏡を使用した手術も多く行われています。
内視鏡摘出手術
椎間板ヘルニアの首に対する手術療法の中でPLDD療法に次いで傷跡が小さいとされるのが内視鏡摘出手術です。手術をする時は全身麻酔を施した後、うつ伏せになり、ヘルニアがあるとされる部分を2cmほど切開。切開した部分から器具を入れ、筋肉を切らないように注意を払いつつ施術が行われます。場合によっては骨を削るリューターを使うこともあるようです。
ヘルニア用の器具を使いヘルニアを切除して、縫合するまでの時間は、おおよそ50分。その後に必要な安静期間が最低4日と比較的短いのが特徴です。内視鏡手術は繊細な指先のテクニックを必要とする術のため、医師の腕によって結果が異なる場合があります。
まとめ
頚椎椎間板ヘルニアの首に対する治療は「PLDD手術」「切開手術」「内視鏡摘出手術」の3種類です。切開手術は、喉仏の前方から大きく切開をしなければならず、体への負担が大きい手術です。また、首ヘルニアを再発した場合は、再び切り開く必要があります。
内視鏡摘出手術は、背中からヘルニアを切除するので、切開手術ほど傷口が小さくて済みますが、ヘルニアを切除する際に邪魔になる背骨を削ることもあります。
PLDDは、首を大きく切開する手術をしたり背骨を傷つける可能性のある内視鏡手術とは違い、切ることなく治療ができます。体への負担を抑えて、不快な症状を改善してくれるでしょう
内視鏡摘出手術は、背中からヘルニアを切除するために、切開手術キズが小さくて済みますが、ヘルニアを切除する際に、邪魔になる背骨を削ることもあります。首を大きく切開する手術をしたり、背骨を傷つける可能性のある内視鏡手術ではなく、切ることなく短時間で治療ができるPLDDレーザー治療なら切開することなく、短時間で終了することができます。
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