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頚椎椎間板ヘルニアの治療期間

治療法によって異なる頚椎椎間板ヘルニアの治療期間について、まとめています。

頚椎椎間板の治療法と治療期間

頚椎椎間板ヘルニアの治療期間は、患者の体質やヘルニア症状の程度だけでなく、どのような治療法を選択するかによっても変わります。

頚椎椎間板ヘルニアの手術には大きく、椎間板から飛び出した髄核のみを除去するものと、脊髄を圧迫している骨を切除して補強するものがありますが、骨を切除するものは総じて長期間の治療が必要になるため、ここでは主に髄核を除去する治療法について解説します。

手術 手術時間 麻酔 安静時間 入院期間 術後リハビリ
切開手術(従来法) 1~2時間 全身麻酔 1週間 1ヶ月 必要
内視鏡手術(MED) 20分~1時間 全身麻酔 1~3日 4~7日 必要
PLDD 15分 局所麻酔 1時間 即日帰宅可能 基本的に不要

頚椎椎間板ヘルニアの手術ごとの治療期間

頚椎椎間板の治療期間は、手術法によって異なります。

切開手術(従来法)

切開手術とは文字通り、全身麻酔下で、ヘルニア患部の上の皮膚を切開して行う手術です。

流れとしては、首の後ろの皮膚を切開して、椎間板を形成している骨(椎弓)と筋肉を剥離し、その後に椎弓の間の靱帯を切除。ヘルニアの状態と神経への影響度を確認した上で、ヘルニアを除去します。

皮膚を切開する範囲が5~7cm程度と大きいため、安静時間や入院期間も長くなり、リハビリなどを含めた総合的な治療期間も長くなることが特徴です。

内視鏡手術(内視鏡下頚椎椎間板摘出術:MECD)

内視鏡手術(MED)とは、内視鏡を使って行われる、従来の切開術よりも患者への負担が少ない手術です。

具体的には、全身麻酔下で内視鏡を挿入するための穴を皮膚に開け、およそ2cm程度にまで穴を拡大した後に、内視鏡と外筒管を挿入し、内視鏡による映像を確認しながら髄核を除去します。

内視鏡手術では、切開手術と比べて切開範囲が2cm程度と少なくて済むので、全身麻酔を使うものの術後の痛みが軽くなり、回復期間も短くなります。

一般的には、手術の翌日から歩行を開始できて、入院期間は4~7日間。入院期間中に、術前後の症状や体調に合わせて、歩行訓練やリハビリなどを行います。日常生活や軽度な作業であれば、早期に復帰できるので、従来法と比べてメリットの多い手術といえるでしょう。

PLDD

PLDDは、極小の医療用レーザー器具を用いてヘルニアを除去する、頚椎椎間板ヘルニア治療です。

切開範囲は針穴程度と、極めて小さい範囲で済むため、従来法や内視鏡手術と比較しても、圧倒的に患者への負担が少ないことが最大の特徴といえるでしょう。そのため、全身麻酔でなく局所麻酔下で手術が行われ、手術時間もおよそ15分程度、術後の安静時間も基本的に1時間程度済みます。また、安静後に医師の診断を受けて、問題がなければ手術をした当日に帰宅することも可能です。

患者の体質や術前の症状によっても異なりますが、一般的にリハビリ治療のための通院は必要なく、日常生活や軽作業への復帰も短期間で行えます。

ただし、PLDDでは、手術の適用対象となる患者が軽~中等度のヘルニア患者に限られるため、重度のヘルニア患者では手術を受けられないというデメリットもあります。

自分がPLDDを受けられるかどうかは、事前にしっかりと主治医へ相談することが必要です。

頚椎椎間板ヘルニアの手術が必要な場合

頚椎椎間板ヘルニアの手術は、全てのヘルニア患者に行われるものではありません。

保存療法でなく手術による治療が必要なケースとして、以下のような例が挙げられます。

排尿・排便障害

ヘルニアが悪化して排尿や排便に異常が生じている場合、直ちに手術を受けることが必要です。

歩行障害

足の運動機能や歩行に障害がある場合、ヘルニアが進行している可能性が高く、速やかな手術治療が必要になることもあります。

痛みやしびれがひどい・悪化している

あまりにも痛みやしびれがひどく、保存療法でも改善が見られない場合、手術による治療が望ましいこともあるでしょう。

頚椎椎間板ヘルニアの治療期間には医師選びが重要

頚椎椎間板ヘルニアの治療期間は、手術法によって異なります。そして、内視鏡手術やPLDDは、そもそも全ての医師やクリニックで実施されているとは限らない点も重要です。

内視鏡手術やPLDDは高度な頚椎椎間板ヘルニア手術であり、安全かつ適切に実施するには、医療設備や医師の技術が不可欠です。

そのため、頚椎椎間板ヘルニアの治療期間を短くするためには、何よりも確かな技術と実績を有している、専門医を見つけることが大切であるといえるでしょう。

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